オートガイド

2012年11月17日 (土)

直焦機材の軽量化(2)

先日の「直焦機材の軽量化(まずはガイド鏡の親子亀化)」にて、ガイド鏡の同架方法をプレートによる並列式から親子亀式にしたが、ガイド鏡については笠井トレーディングの「Guidefinder-60」に1.5倍のバローレンズを付けていた。

しかし、katsさん、しゃあまんさんより「バローは不要なのでは」というコメントを頂いていたので、一昨夜(11/15)、バロー無しでの試写を行った。この日は月も無く良く晴れていたが、平日なので自宅ベランダからの撮影となった。

機材は下記の通り

赤道儀:ケンコースカイエクスプローラー2(SE2)
撮影鏡筒:William Optics FLT98CF (D=98mm, f=618mm)
        + フラットナーレデューサー4 + LPS-P2
          (合成焦点距離は約500mm程度)

カメラ: EOS60Da
ガイド鏡:笠井トレーディング Guidefinder-60(D=60mm, f=240mm)
ガイドカメラ: Lodestar Autoguider
ガイドソフト: iAG

iAGのガイド信号出力判定閾値のデフォルトは、±0.5ピクセルだが、それを±0.25ピクセルまで厳しくしてガイドを行った。

下は、M42をISO200で10分露出を行った画像のJPEG出力を、中心付近でピクセル等倍切りだししたもの。

201211151

ピントがちょい甘なのは置いておいて、微光星の星像が若干斜めに伸び気味な感じではあるが、許容範囲。数コマ撮影したが、どれも安定してこの程度に収まっているので、おそらく大丈夫と思う。
(katsさん、しゃあまんさん、ありがとうございました)。

光害地ではあるが、折角数コマ撮影したので、一応ダーク減算とフラット、コンポジット処理をしてみた。

自宅ベランダ(加古川市内)
光害レベル SQM-L測定値 = 18.0
気温 8℃
ISO200, 600sec. x 5コマ

RStackerでダーク,フラット処理
Lightroom4.2で現像
ステライメージ6.5でコンポジット・デジタル現像など
PSCS6で画像調整
周辺部をトリミング

 

20121115_m421000

やはり星雲周辺の淡い部分まで出すのは厳しいようだ。
それから、M42は多段階露光をして中心部をつぶさない処理をしたほうが良いのだが、今回は平日夜のテスト撮影ということで、それは省略した。

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2012年11月 5日 (月)

直焦機材の軽量化(まずはガイド鏡の親子亀化)

どうも最近は体力が衰えてきたせいか、遠征地での機材の組み立て・撤収がかなりキツくなってきた(体力的というより、気力のほうかも)。

いっそのこと、ポタ赤と双眼鏡の組み合わせに戻ろうかとも思ったが、まだまだ撮影していない対象も多くあるので、まずは機材の軽量化を図ることにした。

201211030
現在はケンコーSEII赤道儀にプレートを用いて撮影鏡(FLT98CF)とガイド鏡(D=63mm,f=540mm)を並列で載せているが、このプレートとガイド鏡が結構重く、バランスウェイトは5kgを2個用いている。

そこで、このガイド環境を見直すことにした。
高感度のLodestar Autoguiderも導入したことなので、初めはオフアキシスガイド化を考えたのだが、現在主力であるFLT98CFとフラットナーレデューサー4の組み合わせでは、OAG9でも入る余地が無さそうなので、これは保留とした。

次策は、軽いガイド鏡での「親子亀」化である。
軽い鏡筒としてはミニボーグ60EDを所有しているが、これは撮影にも使うようになってきたので、新たに笠井トレーディングの「Guidefinder-60」を購入した。これは、口径60mm、焦点距離240mm(F4)のアクロマートである。これでは焦点距離が少し足りないような感じなので、1.5倍のバローレンズを追加し、その後にLodestarを付けた。

ひとつ問題として、このGuidefinderには回転ヘリコイドが付いているのだが、このヘリコイドにストッパーが無い。とりあえずガムテープで仮止めしたが、何か固定方法を考えないといけない。

さて、ガイド鏡の搭載方法だが、6cmガイド鏡とLodestarならガイドマウント不要かと思い、まずはそれで試してみた。
しかし、自宅のような光害地では暗い星が背景の明るさに隠れてしまい、コントラストが低く、ガイド星がなかなか見つからない。iAGとPHD Guidingの両方で試したが、無理に暗い星でガイドしようとすると、背景のノイズの影響か、誤差がかなり大きくなってしまった。

201211031
仕方なく、ガイドマウントを介して取り付けたが、かなり背が高くなってしまった。
しかし、バランスウェイトをロングウェイトシャフトの先端に付けることで、なんとか5kgウェイト1個で済むようになった。

ガイドマウントも最近はもっと背が低い物も出ているようなので、今後、もう少し取り付け方法を詰めて、出来るだけモーメントを低減したい。また、遠征地で試してみて、ガイドマウントが不要になりそうなら直付けに戻したい。

とりあえずこの構成で、ガイドテストしてみた。
撮影鏡はFLT98CFにフラットナーレデューサー4、LPS-P2フィルターで、焦点距離が約500mm、カメラはEOS60Da、ISO100で10分露出である。

中心部ピクセル等倍切りだし。

201211033

まずまずといったところ。

201211032
iAGのガイド状況も良好。

ウェイトが少ない方が赤道儀の負担も少ないと思うので、今後はこの方法で撮影していきたい。

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2012年4月22日 (日)

iAGによるLodestar Autoguiderのコントロール

先日の砥峰高原遠征にて、やっと「Lodestar Autoguider」を本撮影で初稼働させることが出来た。

iAGによるLodestarのコントロールは、 こちらのiAG本体「0.9.0 beta4-2」と、プラグイン「CaptureDevice Control Plugin for StarlightXpress 0.3.3 beta」を組み合わせることで一応出来るようになった(プラグインのインストールについてはこちら)。

“一応”というのは、まだ完全にすっきりしない部分が残っているためである。

一つめは解像度の問題で、Lodestarの撮像素子は752×580ピクセルの解像度だが、画像キャプチャ時はインターレースの偶数ラインしか取得しておらず、縦の解像度が半分の290ピクセルになっている(iAGのプラグイン内部処理で補間して590ピクセルにしているとのこと)。これはプラグインの開発に用いている開発元提供のSDKがそういう仕様のためだそうだ。元々撮像素子の画素サイズが8.4μmと大きめという事もあって、これで精度が確保できるのかどうか心配になる。

二つめはキャリブレーションにコツが必要なところである。
iAGでNexImageや他のWEBカメラを用いる場合、キャリブレーション時の移動秒数を15秒のように長めに設定していても、ガイド円がガイド星の動きに追従していてくれたが、iAG+Lodestarでは移動してくれない。

そのため、東西南北それぞれの移動において、ガイド星がガイド円から外れてはいけない。そのためには、ガイド円の直径を大きめに設定し、キャリブレーション移動時間を短めにする必要がある。しかしそれらはガイド星認識やキャリブレーションの精度を悪くする方向へ働くため、そのバランスが難しい。私はガイド円直径を60~80ピクセル程度にして、移動時間を5秒にした。

PHD Guidingのキャリブレーションでは、1コマの露出毎にガイド星の位置を認識し直して、ガイド星の枠を移動させ、複数回の移動によって精度を確保しているが、iAGはそのようなロジックになっていないとのこと。

三つめは、適切な画像レベルの設定について、手動で詰めていかなければならない点である。これはカメラドライバの設定画面で、上限値・下限値やガンマ値をつかって調整していく。これについては、ちゃんと調整すればPHDと同程度ぐらいまではもっていける。

20120414_2312
さて、上記のような点に注意しつつキャリブレーションを完了し、実際にガイドしてみた。ガイド鏡はD=63mm、f=540mmである。

数十分ガイドさせてみて、精度としては概ね±1ピクセル程度に収まっており、制御は上手く動作しているようだ。

20120414_iag_m94
これは実際に撮影した画像のピクセル等倍切り出しだが、まずまずの結果だと思う。

KissX2(改) 
FLT98CF(D=98mm, f=613mm)
レデューサーフラットナー4使用で、f=500mm強程度

このように、とりあえずはiAGでもLodestarを使って行けそうだ。

なお、Lodestarのリレー部の利用によりUSB-IOのリレーBOXが不要となるが、これを外してしまうとiAGによるシャッター制御が出来なくなるので、今回はEOS Utilityでシャッター制御を行った。

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2012年2月26日 (日)

Lodestar autoguider

これまでオートガイド用のカメラには「NexImage」を使用していたが、ガイドマウントによるガイド星導入の手間を軽減するためと、将来的にはオフアキシスガイドについても考え、より高感度といわれるStarlight xpress社の「Lodestar autoguider」を購入した。

201202261
購入したのは、三基光学館による端子接続部分の改造品。

USBはプリンターなどに使われている通常サイズのB型、ガイド端子は6極6芯のモジュラージャックとなっている。


201202264
私の赤道儀(ケンコー SE2)のガイドポートに接続するには、6極6芯の「クロス」ケーブルが必要だが、私がiUSB-IOリレーBOX用として所有していたケーブルはストレート結線で、しかも6極6芯のクロスケーブルは入手しにくい。そこで、ストレートのケーブルに「リバースキット(クロス変換アダプタ)」を継ぎ足すことにした。

201202262Lodestar autoguiderの外径は31.7mmアイピースと同じで、アイピースホルダーにどこまでも入っていってしまうため、手元にあったBORGの7317を位置決め用のストッパとして代用した。CCDの位置がかなり先端寄りなので、光路長に余裕が持てると思う。

付属のソフトウェアにはオートガイドソフトも含まれているが、今ひとつ使い方が分かりにくいので、まずは定番の「PHD Guiding」で試してみた。ガイド鏡はケンコーSE102(10cm F5)。赤道儀はケンコーSE2。

201202267
カメラは「Starlight Xpress SXV」を選択、マウントは「On-camera」を選択。

201202265
これで正常にガイドを行うことが出来た。
パラメータは初期状態のまま調整していないため、やや精度が悪い。
画面上の小さな黒点はダーク減算を行った跡で、元々ここには輝点がある。テスト時には薄雲と光害があり、背景が明るくなってしまってコントラストが良くないが、ガイドは問題なく出来た。

ただ、私としては普段から使い慣れている「iAG」を用いていきたいと思っている。

実は現時点でも、カメラ機能だけならiAGから「ASCOMカメラ」として利用出来る(赤道儀制御は、USB-IOやASCOMなどの従来の方法を用いる必要がある)。

そのためには、カメラドライバとして、こちらのASCOMカメラドライバをインストールする必要がある。

それから、iAGでASCOMカメラを扱うためのプラグイン「iAG CaptureDevice Control Plugin for ASCOM v5 Camera 」もiAGに入れる必要がある。iAGへのプラグインの導入方法はこちら

201202268ASCOMカメラの設定はこちらの通りだが、Binning Controlの設定は、初期値が4になっている。これをいくらにすれば良いかということについては、まだ未検証である(とりあえず4のままにしている)。

201202266
この設定で、赤道儀制御にはUSB-IOを用い、ガイドを行うことが出来た。

ただ、画面上で認識できる星の数がPHD Guidingに比べてかなり少ない。これに関しては、カメラドライバの特性の違いもあるだろうし、ガイドソフト上での画像処理によるところもあるので、今後詰めていきたい。

なお、PHD Guidingでも上記ASCOMカメラドライバを用いる事が出来る(ASCOM v5)。しかしこれを選択した場合は、「Starlight Xpress SXV」を選択した場合に比べて暗い星が写りにくい。そういう事から考えると、カメラドライバの差も結構有るのではないかと思う。

あと、これまで使用していたNexImageに比べて画素サイズが約1.5倍になることや、ビニングによって、これまでと同じガイド鏡で精度が確保できるのかどうかも気になるが、これは実写で確認するしか無さそうだ。

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2011年8月 8日 (月)

iAGがASCOM6に対応

最近、ASCOM Platformがバージョン6となり、オートガイドソフトのiAGについても、それへの対応がなされた。対応版は今のところ試作品という扱いの「iAG ver 0.8.3 RC1」となっている。

私はUSB-IOリレーボックスによるガイドを行っているので、普段はASCOMは使わないのだが、リレーボックス故障などの緊急時にASCOMを用いる可能性がある。そのためUSB-シリアルケーブルは車に常備しており、パソコンのソフトウェア環境についても、いつでもASCOMによるガイドが出来るようになっている。

そこで今回、ASCOM Platformを6にバージョンアップし、それに対応したiAGの動作テストを行った。環境は下記の通り。

・iAG 0.8.3 RC1 

・赤道儀:ケンコー スカイエクスプローラー2(SE2)
・ガイド鏡:ケンコー SE102(D=102mm,f=500mm)
・ガイドカメラ:NexImage
・ASCOM望遠鏡ドライバ:EQASCOM V1.23
・ASCOMプラットフォーム:6
・PC:Windows7 64bit
・USB-シリアル変換ケーブル:Arvel SRC06USB

なお、今回のバージョンアップのついでに、望遠鏡のドライバーであるEQASCOMもV1.23に更新しておいた。
また、NexImageのWindows7 64bitドライバは無いので、Philips SPC900NCのドライバを流用している。
それから、カメラのシャッターコントロール用にUSB-IOリレーボックスも接続している。

20110807iagpulseテスト結果だが、パルスガイド、速度変化ガイドの両方共、問題なく動作した。

iAG開発日記には

もしASCOMまわりで動作不具合が出るようであれば
plugin\TelescopeControl以下にある
iAG_COPY_ASCOM_DLLS.bat
を(Vista/7なら管理者権限で)実行してみてください。

との記述があるが、これも実施しなくてOKだった。

SE2赤道儀のASCOMオートガイドについては、USB-シリアルケーブルをハンドコントローラに接続するだけなので、機材的にはリレーボックスを使う方式よりシンプルだと思う。カメラのシャッター制御をタイマーコントローラーやEOS Utilityで行うなら、こちらの方式でも良いかもしれない。

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2010年5月 6日 (木)

iAG 0.6.0 リリース

オートガイドソフト「iAG」のバージョン0.6.0がリリースされた。

今回の更新内容については開発日記に詳しく書かれているが、新しい機能として「ダークフレーム減算」が追加されている。

私がガイド用に用いているWEBカメラはNexImageとQcam S7500だが、S7500の方はハズレなのか、かなりノイズか多い。特に夏場は暗めの星がノイズに埋もれてしまうようになり、使いにくい。

20100504iagdark そこで、一昨日、砥峰高原でiAG0.6.0RC版でダークフレーム減算の機能確認を行った。
左が減算無し、右が減算有りである。しきい値の設定によって差が分かりにくいことがあるが、効果は確実にあるようだ。


ダーク減算の設定は簡単で、カメラ動作中(ガイドは停止中)に画面を右クリックすると、「ガイド開始しますか」、「較正しますか」、「ダーク取得しますか」を順番に聞いてくるので、ダーク取得を選ぶと、設定している合成枚数分のダークが取り込まれ、加算平均化される。

このダーク画像はメモリ上に保管されるので、特にファイル名指定は必要ないが、iAGを再起動すると取得し直しになる。それから、ダーク取得時にはガイド鏡のキャップをするのを忘れてはいけない。

20100502_phd_dark なお、おなじみ「PHD Guiding」にも以前から同様の機能がある。こちらも設定は簡単で、画面上の「Take Dark」ボタンを押すだけだ(もちろん、ガイド鏡のキャップは必要)。こちらも効果が有ることを確認出来た。


0.6.0の他の改良点としては、64bit Windowsへの対応がある。私のWindows7 Home Premium 64bit機(Gateway EC1400-41R)でも正常動作が確認出来た(Vista、XPの64bitは不明)。

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2010年5月 5日 (水)

2010/5/4 砥峰高原でiAGのテスト

昨日は快晴ではあったが黄砂のためか空が白っぽく、さらに零時には月が出てくるので、遠征するかどうか迷うところではあった。しかしモバイルノートPCも購入したところなので、野外での「iAG」運用テストを兼ねて砥峰高原に行くことにした(メンバーは私とりんしゃんさんのみ)。

201005041 月の出が早いので、薄明終了前に現地に着いた。空はほぼ快晴だが、やはり白っぽくかすんでいて良い状態ではなかった。とりあえず機材を組んでいくうちに薄明も終わり、ガイドのテストに取りかかった。

機材は下記の通り。

赤道儀:ケンコースカイエクスプローラー2
撮影鏡:ウィリアムオプティクス FLT98CF(D=98mm, f=618mm)
カメラ:EOS Kiss X2
ガイド鏡:ミニボーグ60ED + 1.5倍バローレンズ + Qcam S7500
オートガイドシステム:iAG 0.6.0RC2, USB-IOリレーBOX, EC1400-41R
電源:SG-3000DX

ガイドカメラはS7500よりNexImageの方が低ノイズで良いのだが、今回はiAGのβ版機能の「ダークフレーム減算」を試すため、あえてノイズが多いS7500の方を使用した。

20100504iag ガイドの結果は良好で、自宅でのテスト同様に問題なく使えることが分かった。野外で使ってみて便利だと思ったのは「音声ガイド」で、機材から離れて観望や立ち話をしていても、キャリブレーション終了や撮影の残り枚数、ガイド星ロストなどの状況を知ることが出来る。


また今回、ノートPCをiAG以外にEOSのリモートライブビューおよび撮影済み画像確認にも使用した。これによって、天頂付近の撮影対象でも、カメラの背面液晶を頑張ってのぞき込む必要が無くなり、作業が格段に楽になった。PCの電源は内蔵バッテリーのみで運用したが、約4時間でフル充電から30%まで容量が減少した。新月の日など5時間以上使用する場合は外部電源を繋げる必要がありそうだ。

それにしても、やはり空の状態は悪くカブリがある上に、気温が高くてノイズもかなりひどく、画像処理でも補正しきれない。コンポジット枚数をもっと増やす必要がありそうだ。下のM63は、月の出によって8分4枚しか撮影出来なかったので、かなり汚い。

20100504_m63b640 M63
光害レベル SQM-L測定値 約21.2
ISO800, 480sec x4 コンポジット
2x2 ソフトビニング、トリミング


なお、今回のSQM-Lによる光害測定だが、天頂測定値で、21時頃は21.0程度、23時で21.2程度であった。からす座やかみのけ座がやっと分かる程度の空なのに、測定値はそれほど悪くないのはいつも通りである。

月の出によって、0時過ぎに片付け開始、1時前には撤収した。

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2010年5月 2日 (日)

モバイルノートPC(Gateway EC1400-41R)

これまで遠征でのオートガイドにはPC無しで済む「LVIスマートガイダー」を用いていた。しかし、オートガイド以外にも、リモートライブビューでのピント合わせや撮影画像の確認などのために、やはりPCが有った方が良いと思うようになってきた。バリアングル液晶でないデジタルカメラと屈折望遠鏡の組み合わせでは、撮影対象の高度が高くなってくると、カメラ本体での画像確認や操作がかなり苦しくなってくる。
それに「iAG」によるオートガイドは自宅だけでなく遠征時にもやってみたい。

20100502_ec1400 しかし、現在自宅にあるノートPC(DELL XPS M1330)は、外に持ち出すにはサイズが大きすぎるし重い。そこで、遠征用として軽量なモバイルノートPCを購入した。機種については、当初AcerのAS1410かAO752あたりを考えていたが、先日近所のジョーシンに行ったところ、EC1400-41Rが在庫処分で出ていたので、それを購入した。これはAS1410とほぼ同じ物のようで、Celeron SU2300搭載の、いわゆる「CULVノート」である。


問題は、OSがWindows7(Home premium)の64bit版であること。あまり一般的でない天文関係のソフト各種が動くのだろうか。しかし、最近はノートPCも64bitのWindows搭載機が増えているし、各ソフトも今後64bit対応は避けて通れないはず、ということで動作検証を兼ねて使っていくことにした。

まず、主目的の「iAG」によるオートガイドをベランダで検証してみた。
iAG公式ページにあるVer.0.5.2で試してみたのだが、これが起動段階で不正終了してしまう。出端を挫かれたが、開発者に連絡して対応をお願いした。

その結果、どうやらガイド用カメラに使っているNexImageのドライバが問題だったらしい。実はNexImageのWin7用64bitドライバは存在せず、PhilipsのSPC900NC/00のドライバを流用している。その段階で動作保証はないのだが、一応セレストロンの公式サイトで紹介されている方法なので、何とかなると思っていた。

20100502iag また、今のところiAGは64bitOS上でも32bitで動作させる必要があるらしく、そのあたりの変更とNexImageドライバの問題回避の対応を行ったβ版を作ってもらい、それを用いたところ起動が成功した。その後、ガイド機能や露出制御機能には問題なく、正常動作することが確認出来た。ガイドについてはUSB-IOのリレーボックスを用いた方法、およびASCOM(EQMOD ASCOM Driver)による方法の両方ともOK。EOS Utilityとの併用も問題ない。ガイドカメラをQcam S7500に変えてみたが、こちらも正常に動作した(NexImageに比べ、S7500はノイズが多い)。


20100502phd ついでに「PHD Guiding(v1.11)」の動作確認も行った。これはカメラがQcam S7500の場合しか検証していないが、結果はOKだった(パラメータを追い込んでないので精度が悪いが、動作は問題なし)。

#5/3追記】NexImage(SPC900NC/00ドライバ)とPHD Guidingの組み合わせもOKだった。

EC1400-41Rの使用感だが、液晶が光沢なので写り込みが気になり見にくい。これは反射防止フィルムを貼ることにして、今のところ他に気になる所は無い。バッテリーはフル充電から1時間30分程度ガイドテストをして70%程度まで減った。4~5時間程度は持つのではないだろうか。

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2010年2月11日 (木)

オートガイドソフト「iAG」に、サウンド通知機能が追加

先日、オートガイドソフト「iAG」が0.4.3にバージョンアップされた。
内容は「サウンド通知機能」の追加である。

キャリブレーション中やガイド中、撮影中は、パソコンから離れて他の用事をしていることが良く有る(例えば双眼鏡での観望とか)。そのような時は、キャリブレーションの終了やガイドの失敗などが発生しても、すぐに気づくことが出来ない。

先日、その件について開発者に相談し、音声で通知する機能を付けてはどうかということになった。実際、私が使っている「LVI スマートガイダー」では、単なるビープ音だが、ガイド星のロスト等のイベントを通知する機能があって、これが結構役立っている。

iAGのサウンド通知機能は、WAVファイルによる音声案内で、下記の場合に通知してくれる。

・キャリブレーション完了時
・キャリブレーション失敗時
・ガイド星を見失った時
・撮影が完了した時

20100211_iag1

デフォルトで用意されている音声は、日本語合成音声、英語合成音声、単純な音の3種類となっている(開発日記によると、実はサウンド機能の実装よりも、合成音声の作成の方に手間がかかったそうだ)。もちろん中身はWAVファイルなので、自分の好きな音声に差し替えることが出来る(ファイル名などの設定は説明書に記載されている)。といっても、自分の声を録音して、遠征先の暗闇で聞くのも気持ち悪いので、やはり合成音声が無難だと思う。

なお、現在我が家はベランダが使えず、機材のほとんどを車載しているため、まだ実際に動作を確認していない。出来るだけ早いうちに試してみたい。

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2009年12月29日 (火)

【機材】 LVI スマートガイダー (3)

前回前々回のテストでは、ガイド鏡として遠征持ち出し用のミニボーグ60EDを用いた場合、3等星以下の暗いガイド星での精度が良くなかった(実用上何とか使える精度は出るが、不安定で歩留まりが悪い)。それはおそらく、暗い星では露出時間が長くなるため、赤道儀への補正信号送出間隔も長くなってしまい、細かな制御が出来ないためだと思われる。

そこでその後、ガイド鏡の構成を色々変えて試してみた。

機材はこれまでと同じく、赤道儀がケンコーSE2、撮影鏡がW.O社FLT98CF(D=98mm, f=618mm)、カメラがEOS Kiss X2、LPS-P2使用、レデューサーなしである。

まず、前回・前々回と同じガイド鏡のミニボーグ60ED(D=60mm,f=350mm)であるが、ガイド鏡に付けるバローレンズをこれまでの1.5倍のものから2倍のものに変え、合成焦点距離を約700mm程度に伸ばしてみた。

しかし、これで3.8等の星を入れてキャリブレーションを開始すると、星を見失う現象(STAR LOST)が頻発した。ガイドスピードを落としてもこの現象が出てしまう(F値が11.6と暗いためか?)。そのたびに星の検出からやり直しとなり、かなり時間の無駄が生じてしまった。なんとかキャリブレーションが成功しても、ガイド時にも星を見失うこともあり、気分的にもストレスが溜まるし、結局あきらめた。

次に、ガイド鏡の焦点距離を短かくして明るさを稼いではどうか、ということで、バローレンズを外してみた(焦点距離350mm)。しかしこれでは、AGGRESSをHIGH(5~6)にしても星が流れてしまった。やはり撮影鏡と同じ程度の焦点距離は必要なようだ。

20091226_sg5 ガイドの様子。Xが赤経方向だが、短焦点の割にはふらつきが大きい。


20091226_m42_05min 5分露出・中心付近の等倍切り出し。5分でもはっきり流れている(ピントも甘い)。


それなら、ガイド鏡の口径を大きくして明るさと焦点距離を両立させるしかない、ということで、ガイド鏡をベランダ撮影のガイド鏡であるSE102(D=102mm,f=500mm)に替えてみた。すると、3.8等星でも露出時間が1秒以下になり、かなり細かい時間間隔で補正が出来るようになった。これでAGRESSをHIGH(5)にすると、ほぼ正常にガイド出来るようになった。

20091229_sg6 ガイドの様子。誤差は小さい。


20091229_m42_10min_2

10分露出・中心付近の等倍切り出し(構図ミスでM42が中心から外れてしまっている)。星像がやや歪んでいるが許容範囲。同条件での10分露出を8コマ撮影したが、そのうち7コマがガイド成功。1コマはやや大きめの星の流れがあった。


結局、私の機材環境においてスマートガイダーで安定したガイドを行うためには、6cmガイド鏡で2等星以上のガイド星が必要であり、3~4等星を使いたければ10cmガイド鏡を持ち出さなければならないことが分かった。

よって、現状では遠征時のオートガイド方法に3つの選択肢がある。

  1. スマートガイダー使用。ガイド鏡をミニボーグ60EDとして、ガイドマウントで2等星以上のガイド星を頑張って探す。2等星が近くにない対象は撮らない。
  2. スマートガイダー使用。ガイド鏡として、SE102を頑張って持ち出す(4等星までガイド星に出来る)。
  3. iAG使用。ガイド鏡をミニボーグ60EDとして、頑張って大きめのバッテリーとノートパソコンを持ち出す。

いずれにしても、どこかで頑張らないといけなくなった。

あまり頑張りたくないのでスマートガイダーを買ったのだが・・・。
やはり、お手軽路線としては「1」が妥当か。

#追記

誤解の無いように補足しておきます。

スマートガイダー自体は、6cmのガイド鏡でも3~4等星の認識は出来て、キャリブレーションとガイドも出来ます。ただ、暗い星ほど露出時間が長くなるので、スマートガイダーから赤道儀への補正信号の送出間隔が長くなります。

ここで私の機材構成においては、補正信号の間隔が1秒以上になるとガイドの精度が悪くなります。これは、赤道儀側のガイドスピードの設定やスマートガイダー側の各種設定を変えてもなかなか改善出来ませんでした。試行錯誤の結果、ガイド星の明るさを確保して補正信号の送出間隔を短くするという解決策は、私の機材構成においての話ですので、一般論ではありません。

したがって、長めの補正間隔でもOKなシステムなら、6cmで3~4等星でも問題なくガイド出来ると思います。

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