オートガイド

2019年1月 6日 (日)

クリスマスツリー星団・コーン星雲&IC2169(Quad BP)

今年元旦の未明、光害地である自宅にて撮影した「クリスマスツリー星団・コーン星雲(NGC2264)」とIC2169付近の画像を処理した。
撮影には先日購入したサイトロン「Quad BP Filter」を用いた。
 
20181231_xmasl
 
2019/1/1 1:04 - 3:55 /兵庫県明石市
光害レベル:SQM-L測定値=19.0
気温 約 0℃

EOS60Da
BORG71FL+レデューサー0.72xDGQ(288mm F4.1)
サイトロンQuad BP フィルター使用
ISO3200, 120sec x 66
ケンコーSE2赤道儀
笠井ガイドファインダー60, Lodestar Autoguider
PHDによるオートガイド(Raspberry Pi + Stellarmate OS)

RStackerによるダーク減算・フラット補正、ステライメージ8で加算平均コンポジット
FlatAide Pro, Photoshop CCで調整。
4x4ソフトビニング後、周辺部を若干トリミング
 
この領域を選んだのは、Quad BPフィルターと天体向けデジカメを用いて、光害地の自宅から
 
 (1)どの程度淡い星雲が撮影できるか。
 (2)青色の星雲がどの程度写るか。
 (3)その後の画像処理は問題なく出来るか。
 
を確認したかったため。
 
(1)については、「光害地にしては、予想よりは良く写った」が、やはり光害の無い遠征地で撮影したものに及ばない。例えばIC2169周辺の暗黒星雲などがほとんど分からない。(以前、兵庫県中部で撮影した画像では、一時間程度の露出ではっきり写っている。)
ただしこれは(3)の筋状ノイズを誤魔化すために埋もれてしまったので、ノイズ対策や露出時間の延長で改善できる見込みはある。
 
(2)について、青色の写りは非常に悪く、画像処理でかなり青色を強調する必要があった。
 
(3)について、今回の処理は色々と不明なところがあり、かなり苦労した。何度も試行錯誤を繰り返したので時間もかなりかかってしまった。正月休み最終日の今になってとりあえずの状態で仕上げたが、やや不自然な画像となってしまった。更に改善が必要とおもう。
 
特に困ったのは「格子状の色ムラ」と「筋状のノイズ」。
(下の画像)
 
Noise  
格子状の色ムラはなかなか原因がつかめなかった。ダーク画像が合っていないとか、枚数が不足かと思ってダーク画像を色々撮り直したり、ダーク画像をやめてバイアス画像のみにするなど試したが、改善されず。
 
次にスタッキングをDeepSkyStacker(DSS)からステライメージ(SI)に変えると解消された。
DSSの設定が何か間違っているのかもしれないがよく分からないので、当面スタッキングはSIに戻すことにした。位置合わせなどを含めて処理自体はDSSの方が速いので、なんとかDSSで正常に処理したい。
 
筋状のノイズは以前からノイズが多めのデジカメ(主にEOS Kiss)で生じていたが、60Daでも強い処理を行うと目立ってくる。これは対症療法的には撮影時にディザリングすることで対処できるそうだ。しかしそうなると(私の手持ち機材では)撮影時にパソコンが必要になってくるので、ちょっと面倒になってくる(現在はRaspberry Piのみでオートガイド)。以前行っていたようにiAGにシャッターコントロールBOXを付けるか、もしくはBackyard EOSを購入してPHDと連携させるか。ただし後者ではPENTAXは使えない。
 
そうなると、どうせ自宅でパソコンまで使うのであれば、(夏のことも考えると)最近価格が手ごろになってきた冷却CMOSカメラの方が良いのでは、という気もする。

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2018年10月27日 (土)

Stellarmateによるオートガイドの試行

最近、天文趣味の分野でもraspberry piが使われるようになってきているようだ。
望遠鏡やカメラの制御などができるようだが、私としては最近自動導入もオートガイドもやめて、ポタ赤お手軽路線に戻ろうとしているので、関わり合いにならずスルーするか、と思っていたが・・・。

Fig1

なぜか余ったraspberry pi3がある。
しかもハイレゾDACボードと専用ケース付き。

実はオーディオ趣味方面で一時raspberry pi によるネットワークプレーヤーをいろいろ試していたことがあり、そのため2台ほど購入していた。しかし普段は複数のプレーヤーを使うことはないので、試行が落ち着いた後は余った分が戸棚の片隅で眠っていた。

ハードウェアが余っているとなると、あとはOSと制御ソフトを入れるだけなので試してみる気になってくる。なかなか良い音を出していたraspberry pi プレーヤーだったが、DACを外して標準ケースに戻した。

OSとソフトだが、一から環境構築をするのはさすがに面倒なので、「Stellarmate OS」を購入することにした。Paypal支払いで5700円ほどしたが、SDカードに入れるだけですぐ使えるので、「高めの飲み会一回分」でしばらく遊べると思って購入した。

導入はWEBサイトの解説に従ってmicro SDに書き込むだけである。この辺りはVolumioなどのオーディオプレーヤーOSと同じで簡単。

まずはオートガイドを試行してみた。
撮影まで行うのは手間なので、これまで使っていたガイド鏡の笠井ガイドファインダー60(60mm, F4)をケンコーSE2赤道儀に直接取り付けた。

Fig2

オートガイダーはStarlight Xpress社の「Lodestar Autoguider」。一昔前に流行したもので、いまだに私はこれをずっと使っているが、最近使っている人はあまりいないかも。ガイド鏡も今となってはかなり大きめ。

raspberry piはとりあえず無造作に床に置いた。自宅ベランダなので電源はACからとっているが、野外だとモバイルバッテリーと一緒にまとめることになるのだろう。

Fig3

設定などはスマホの専用アプリ(Stellarmate App)で行えるが、細かな操作は横のノートPCからリモートデスクトップで行う必要がある。ノートPCを持ってきているならノートPCでガイドも制御も行えば良いように思うが、それはあまり考えないことにする(ノートPCを常時赤道儀の横に置いて起動させておく必要はなくなるし、車の中から遠隔で確認できる)。

なお、リモートデスクトップは「VNC Viewer」というソフトで行ったが、これもiosやandroid版があるので、スマホやタブレットでも動作する。ただ、Stellarmateのデスクトップ画面や各アプリの操作を小さなスマホ画面で行うのはかなり厳しい。マウスも使いたいところなので、慣れないうちや設定を詰める段階ではPCのほうが効率良さそうだ(下の画像はリモートデスクトップの画面)。

Fig3_5

raspberry piにUSB接続した各デバイスは、StellarMate WEB ManegerでINDYに登録しておくと、KStarsという星図(プラネタリウム)ソフトからEkosという制御システムでまとめて制御できるようだが、それは本格的過ぎて取っ掛かりとしては複雑そう。デスクトップにおなじみ「PHD」があったので、まずそれを単独で使うことにした。
(とは言え、私はオートガイドにはずっと「iAG」を」使っていたので、PHDの使い方はほとんどわからない。)

まずオートガイドカメラの認識だが、PHDのConnect Equipment 設定画面で、INDY配下のカメラ(INDY camera)として選択する必要があった。そのため、結局INDYにオートガイダーを登録した。
後日再試行したところ、INDY配下ではない Starlight Xpress SXVで接続できたので、以下のINDYの設定は無くても良さそう。

Fig4

StellarMate WEB Manegerで、Driversに「SX CCD」を追加(ついでに所有しているデジカメも追加)。
左下のSTARTを押して、INDYドライバ(サーバー?)をスタートする必要がある。右側のserver statusがonlineになれば良いようだ。

(INDYは望遠鏡周りのデバイスを登録して一括して制御できるIoTシステム(?)のようなので、今後はこれを通して制御するのがスマートなようだ。Ekosは登録したINDY配下のデバイスを様々に制御するシステムで、デジカメの露出制御もその一つのようだが、機能が豊富な分設定項目が多く、かなり複雑。)

さて、サーバースタート後、PHDを起動し、USBのアイコンを押して出るConnect Equipment画面で、cameraに「INDY camera(SX CCD Lodestar)」を選択してconnectする(この時なぜかconnectに失敗することがあり、その時はStellarMate WEB ManegerでINDYサーバーのSTOP-STARTを行いINDYサーバーの再起動をすればconnectできた)。Mountは「On-camera」で良いようだ(オートガイダーから赤道儀のオートガイド端子に接続している)。

fFig5

DARK画像を未取得の場合はその旨メッセージが出るので、それに従い鏡筒にフタをしてDARKを取得する(右下のDARK文字が緑色になる)。
あとは適当に星を選択してガイド開始のアイコンを押すと、しばらくキャリブレーションしてガイド開始してくれる。

Fig6

パラメータ関係は全く触っていないのでガイドの精度は不明だが、一応ちゃんと動作しているようだ。
ベランダの床が弱いため、赤道儀の横で身動きするとグラフが大きく振れてしまう。やはりベランダでの長焦点距離撮影は無理そうだ。

Fig7

PHDは数年前に数度試行しただけでそれから全く使っていなかったが、かなり自動化が進み、簡単になった印象。これなら、ある程度の設定をしておけばスマホからでも使えるかも。

リモートデスクトップ接続なので、このままPCを閉じても、そのままガイドを継続してくれる。

なお、ついでにINDYに登録したデジカメ(EOS)のシャッター制御もKStars(Ekos)から行ってみたが、これは結構面倒くさい。慣れてくれば複数条件の露出の組み合わせなど便利なところもあるが、今のところはリモートタイマー制御で良さそうに思う。

自分としては、なぜかEOSで「RAW+Jpeg」の保存が出来ないところが不満。撮って出しのJpegは何かと使い道があって便利なのだが、RAWかJpegのどちらか一方しか保存できない。それから、所有しているPentax KPが使えなかった。Pentax純正の制御ソフトが有料の上に高価で、EOS Utilityのように多機能でもなさそうなのでこれに期待していたがダメなようだ。これは「Libgphoto2」というライブラリを使っているようだが、それにKPが含まれていないようで、残念。

全体的印象としては、昨日は多いがその分設定が多く複雑なので、じっくり取り組む必要がありそう(なので、色々試して遊ぶ分には良いが、実運用するかと言われると、今のところと難しそう)。

またリモートデスクトップでの操作はやりにくいので、Raspberry piはIoTハブとしての役目に徹し、KStarsやEkosは別PCまたはタブレットで立ち上げてリモート制御する方が正解かもしれない。

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2012年11月17日 (土)

直焦機材の軽量化(2)

先日の「直焦機材の軽量化(まずはガイド鏡の親子亀化)」にて、ガイド鏡の同架方法をプレートによる並列式から親子亀式にしたが、ガイド鏡については笠井トレーディングの「Guidefinder-60」に1.5倍のバローレンズを付けていた。

しかし、katsさん、しゃあまんさんより「バローは不要なのでは」というコメントを頂いていたので、一昨夜(11/15)、バロー無しでの試写を行った。この日は月も無く良く晴れていたが、平日なので自宅ベランダからの撮影となった。

機材は下記の通り

赤道儀:ケンコースカイエクスプローラー2(SE2)
撮影鏡筒:William Optics FLT98CF (D=98mm, f=618mm)
        + フラットナーレデューサー4 + LPS-P2
          (合成焦点距離は約500mm程度)

カメラ: EOS60Da
ガイド鏡:笠井トレーディング Guidefinder-60(D=60mm, f=240mm)
ガイドカメラ: Lodestar Autoguider
ガイドソフト: iAG

iAGのガイド信号出力判定閾値のデフォルトは、±0.5ピクセルだが、それを±0.25ピクセルまで厳しくしてガイドを行った。

下は、M42をISO200で10分露出を行った画像のJPEG出力を、中心付近でピクセル等倍切りだししたもの。

201211151

ピントがちょい甘なのは置いておいて、微光星の星像が若干斜めに伸び気味な感じではあるが、許容範囲。数コマ撮影したが、どれも安定してこの程度に収まっているので、おそらく大丈夫と思う。
(katsさん、しゃあまんさん、ありがとうございました)。

光害地ではあるが、折角数コマ撮影したので、一応ダーク減算とフラット、コンポジット処理をしてみた。

自宅ベランダ(加古川市内)
光害レベル SQM-L測定値 = 18.0
気温 8℃
ISO200, 600sec. x 5コマ

RStackerでダーク,フラット処理
Lightroom4.2で現像
ステライメージ6.5でコンポジット・デジタル現像など
PSCS6で画像調整
周辺部をトリミング

 

20121115_m421000

やはり星雲周辺の淡い部分まで出すのは厳しいようだ。
それから、M42は多段階露光をして中心部をつぶさない処理をしたほうが良いのだが、今回は平日夜のテスト撮影ということで、それは省略した。

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2012年11月 5日 (月)

直焦機材の軽量化(まずはガイド鏡の親子亀化)

どうも最近は体力が衰えてきたせいか、遠征地での機材の組み立て・撤収がかなりキツくなってきた(体力的というより、気力のほうかも)。

いっそのこと、ポタ赤と双眼鏡の組み合わせに戻ろうかとも思ったが、まだまだ撮影していない対象も多くあるので、まずは機材の軽量化を図ることにした。

201211030
現在はケンコーSEII赤道儀にプレートを用いて撮影鏡(FLT98CF)とガイド鏡(D=63mm,f=540mm)を並列で載せているが、このプレートとガイド鏡が結構重く、バランスウェイトは5kgを2個用いている。

そこで、このガイド環境を見直すことにした。
高感度のLodestar Autoguiderも導入したことなので、初めはオフアキシスガイド化を考えたのだが、現在主力であるFLT98CFとフラットナーレデューサー4の組み合わせでは、OAG9でも入る余地が無さそうなので、これは保留とした。

次策は、軽いガイド鏡での「親子亀」化である。
軽い鏡筒としてはミニボーグ60EDを所有しているが、これは撮影にも使うようになってきたので、新たに笠井トレーディングの「Guidefinder-60」を購入した。これは、口径60mm、焦点距離240mm(F4)のアクロマートである。これでは焦点距離が少し足りないような感じなので、1.5倍のバローレンズを追加し、その後にLodestarを付けた。

ひとつ問題として、このGuidefinderには回転ヘリコイドが付いているのだが、このヘリコイドにストッパーが無い。とりあえずガムテープで仮止めしたが、何か固定方法を考えないといけない。

さて、ガイド鏡の搭載方法だが、6cmガイド鏡とLodestarならガイドマウント不要かと思い、まずはそれで試してみた。
しかし、自宅のような光害地では暗い星が背景の明るさに隠れてしまい、コントラストが低く、ガイド星がなかなか見つからない。iAGとPHD Guidingの両方で試したが、無理に暗い星でガイドしようとすると、背景のノイズの影響か、誤差がかなり大きくなってしまった。

201211031
仕方なく、ガイドマウントを介して取り付けたが、かなり背が高くなってしまった。
しかし、バランスウェイトをロングウェイトシャフトの先端に付けることで、なんとか5kgウェイト1個で済むようになった。

ガイドマウントも最近はもっと背が低い物も出ているようなので、今後、もう少し取り付け方法を詰めて、出来るだけモーメントを低減したい。また、遠征地で試してみて、ガイドマウントが不要になりそうなら直付けに戻したい。

とりあえずこの構成で、ガイドテストしてみた。
撮影鏡はFLT98CFにフラットナーレデューサー4、LPS-P2フィルターで、焦点距離が約500mm、カメラはEOS60Da、ISO100で10分露出である。

中心部ピクセル等倍切りだし。

201211033

まずまずといったところ。

201211032
iAGのガイド状況も良好。

ウェイトが少ない方が赤道儀の負担も少ないと思うので、今後はこの方法で撮影していきたい。

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2012年4月22日 (日)

iAGによるLodestar Autoguiderのコントロール

先日の砥峰高原遠征にて、やっと「Lodestar Autoguider」を本撮影で初稼働させることが出来た。

iAGによるLodestarのコントロールは、 こちらのiAG本体「0.9.0 beta4-2」と、プラグイン「CaptureDevice Control Plugin for StarlightXpress 0.3.3 beta」を組み合わせることで一応出来るようになった(プラグインのインストールについてはこちら)。

“一応”というのは、まだ完全にすっきりしない部分が残っているためである。

一つめは解像度の問題で、Lodestarの撮像素子は752×580ピクセルの解像度だが、画像キャプチャ時はインターレースの偶数ラインしか取得しておらず、縦の解像度が半分の290ピクセルになっている(iAGのプラグイン内部処理で補間して590ピクセルにしているとのこと)。これはプラグインの開発に用いている開発元提供のSDKがそういう仕様のためだそうだ。元々撮像素子の画素サイズが8.4μmと大きめという事もあって、これで精度が確保できるのかどうか心配になる。

二つめはキャリブレーションにコツが必要なところである。
iAGでNexImageや他のWEBカメラを用いる場合、キャリブレーション時の移動秒数を15秒のように長めに設定していても、ガイド円がガイド星の動きに追従していてくれたが、iAG+Lodestarでは移動してくれない。

そのため、東西南北それぞれの移動において、ガイド星がガイド円から外れてはいけない。そのためには、ガイド円の直径を大きめに設定し、キャリブレーション移動時間を短めにする必要がある。しかしそれらはガイド星認識やキャリブレーションの精度を悪くする方向へ働くため、そのバランスが難しい。私はガイド円直径を60~80ピクセル程度にして、移動時間を5秒にした。

PHD Guidingのキャリブレーションでは、1コマの露出毎にガイド星の位置を認識し直して、ガイド星の枠を移動させ、複数回の移動によって精度を確保しているが、iAGはそのようなロジックになっていないとのこと。

三つめは、適切な画像レベルの設定について、手動で詰めていかなければならない点である。これはカメラドライバの設定画面で、上限値・下限値やガンマ値をつかって調整していく。これについては、ちゃんと調整すればPHDと同程度ぐらいまではもっていける。

20120414_2312
さて、上記のような点に注意しつつキャリブレーションを完了し、実際にガイドしてみた。ガイド鏡はD=63mm、f=540mmである。

数十分ガイドさせてみて、精度としては概ね±1ピクセル程度に収まっており、制御は上手く動作しているようだ。

20120414_iag_m94
これは実際に撮影した画像のピクセル等倍切り出しだが、まずまずの結果だと思う。

KissX2(改) 
FLT98CF(D=98mm, f=613mm)
レデューサーフラットナー4使用で、f=500mm強程度

このように、とりあえずはiAGでもLodestarを使って行けそうだ。

なお、Lodestarのリレー部の利用によりUSB-IOのリレーBOXが不要となるが、これを外してしまうとiAGによるシャッター制御が出来なくなるので、今回はEOS Utilityでシャッター制御を行った。

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2012年2月26日 (日)

Lodestar autoguider

これまでオートガイド用のカメラには「NexImage」を使用していたが、ガイドマウントによるガイド星導入の手間を軽減するためと、将来的にはオフアキシスガイドについても考え、より高感度といわれるStarlight xpress社の「Lodestar autoguider」を購入した。

201202261
購入したのは、三基光学館による端子接続部分の改造品。

USBはプリンターなどに使われている通常サイズのB型、ガイド端子は6極6芯のモジュラージャックとなっている。


201202264
私の赤道儀(ケンコー SE2)のガイドポートに接続するには、6極6芯の「クロス」ケーブルが必要だが、私がiUSB-IOリレーBOX用として所有していたケーブルはストレート結線で、しかも6極6芯のクロスケーブルは入手しにくい。そこで、ストレートのケーブルに「リバースキット(クロス変換アダプタ)」を継ぎ足すことにした。

201202262Lodestar autoguiderの外径は31.7mmアイピースと同じで、アイピースホルダーにどこまでも入っていってしまうため、手元にあったBORGの7317を位置決め用のストッパとして代用した。CCDの位置がかなり先端寄りなので、光路長に余裕が持てると思う。

付属のソフトウェアにはオートガイドソフトも含まれているが、今ひとつ使い方が分かりにくいので、まずは定番の「PHD Guiding」で試してみた。ガイド鏡はケンコーSE102(10cm F5)。赤道儀はケンコーSE2。

201202267
カメラは「Starlight Xpress SXV」を選択、マウントは「On-camera」を選択。

201202265
これで正常にガイドを行うことが出来た。
パラメータは初期状態のまま調整していないため、やや精度が悪い。
画面上の小さな黒点はダーク減算を行った跡で、元々ここには輝点がある。テスト時には薄雲と光害があり、背景が明るくなってしまってコントラストが良くないが、ガイドは問題なく出来た。

ただ、私としては普段から使い慣れている「iAG」を用いていきたいと思っている。

実は現時点でも、カメラ機能だけならiAGから「ASCOMカメラ」として利用出来る(赤道儀制御は、USB-IOやASCOMなどの従来の方法を用いる必要がある)。

そのためには、カメラドライバとして、こちらのASCOMカメラドライバをインストールする必要がある。

それから、iAGでASCOMカメラを扱うためのプラグイン「iAG CaptureDevice Control Plugin for ASCOM v5 Camera 」もiAGに入れる必要がある。iAGへのプラグインの導入方法はこちら

201202268ASCOMカメラの設定はこちらの通りだが、Binning Controlの設定は、初期値が4になっている。これをいくらにすれば良いかということについては、まだ未検証である(とりあえず4のままにしている)。

201202266
この設定で、赤道儀制御にはUSB-IOを用い、ガイドを行うことが出来た。

ただ、画面上で認識できる星の数がPHD Guidingに比べてかなり少ない。これに関しては、カメラドライバの特性の違いもあるだろうし、ガイドソフト上での画像処理によるところもあるので、今後詰めていきたい。

なお、PHD Guidingでも上記ASCOMカメラドライバを用いる事が出来る(ASCOM v5)。しかしこれを選択した場合は、「Starlight Xpress SXV」を選択した場合に比べて暗い星が写りにくい。そういう事から考えると、カメラドライバの差も結構有るのではないかと思う。

あと、これまで使用していたNexImageに比べて画素サイズが約1.5倍になることや、ビニングによって、これまでと同じガイド鏡で精度が確保できるのかどうかも気になるが、これは実写で確認するしか無さそうだ。

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2011年8月 8日 (月)

iAGがASCOM6に対応

最近、ASCOM Platformがバージョン6となり、オートガイドソフトのiAGについても、それへの対応がなされた。対応版は今のところ試作品という扱いの「iAG ver 0.8.3 RC1」となっている。

私はUSB-IOリレーボックスによるガイドを行っているので、普段はASCOMは使わないのだが、リレーボックス故障などの緊急時にASCOMを用いる可能性がある。そのためUSB-シリアルケーブルは車に常備しており、パソコンのソフトウェア環境についても、いつでもASCOMによるガイドが出来るようになっている。

そこで今回、ASCOM Platformを6にバージョンアップし、それに対応したiAGの動作テストを行った。環境は下記の通り。

・iAG 0.8.3 RC1 

・赤道儀:ケンコー スカイエクスプローラー2(SE2)
・ガイド鏡:ケンコー SE102(D=102mm,f=500mm)
・ガイドカメラ:NexImage
・ASCOM望遠鏡ドライバ:EQASCOM V1.23
・ASCOMプラットフォーム:6
・PC:Windows7 64bit
・USB-シリアル変換ケーブル:Arvel SRC06USB

なお、今回のバージョンアップのついでに、望遠鏡のドライバーであるEQASCOMもV1.23に更新しておいた。
また、NexImageのWindows7 64bitドライバは無いので、Philips SPC900NCのドライバを流用している。
それから、カメラのシャッターコントロール用にUSB-IOリレーボックスも接続している。

20110807iagpulseテスト結果だが、パルスガイド、速度変化ガイドの両方共、問題なく動作した。

iAG開発日記には

もしASCOMまわりで動作不具合が出るようであれば
plugin\TelescopeControl以下にある
iAG_COPY_ASCOM_DLLS.bat
を(Vista/7なら管理者権限で)実行してみてください。

との記述があるが、これも実施しなくてOKだった。

SE2赤道儀のASCOMオートガイドについては、USB-シリアルケーブルをハンドコントローラに接続するだけなので、機材的にはリレーボックスを使う方式よりシンプルだと思う。カメラのシャッター制御をタイマーコントローラーやEOS Utilityで行うなら、こちらの方式でも良いかもしれない。

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2010年5月 6日 (木)

iAG 0.6.0 リリース

オートガイドソフト「iAG」のバージョン0.6.0がリリースされた。

今回の更新内容については開発日記に詳しく書かれているが、新しい機能として「ダークフレーム減算」が追加されている。

私がガイド用に用いているWEBカメラはNexImageとQcam S7500だが、S7500の方はハズレなのか、かなりノイズか多い。特に夏場は暗めの星がノイズに埋もれてしまうようになり、使いにくい。

20100504iagdark そこで、一昨日、砥峰高原でiAG0.6.0RC版でダークフレーム減算の機能確認を行った。
左が減算無し、右が減算有りである。しきい値の設定によって差が分かりにくいことがあるが、効果は確実にあるようだ。


ダーク減算の設定は簡単で、カメラ動作中(ガイドは停止中)に画面を右クリックすると、「ガイド開始しますか」、「較正しますか」、「ダーク取得しますか」を順番に聞いてくるので、ダーク取得を選ぶと、設定している合成枚数分のダークが取り込まれ、加算平均化される。

このダーク画像はメモリ上に保管されるので、特にファイル名指定は必要ないが、iAGを再起動すると取得し直しになる。それから、ダーク取得時にはガイド鏡のキャップをするのを忘れてはいけない。

20100502_phd_dark なお、おなじみ「PHD Guiding」にも以前から同様の機能がある。こちらも設定は簡単で、画面上の「Take Dark」ボタンを押すだけだ(もちろん、ガイド鏡のキャップは必要)。こちらも効果が有ることを確認出来た。


0.6.0の他の改良点としては、64bit Windowsへの対応がある。私のWindows7 Home Premium 64bit機(Gateway EC1400-41R)でも正常動作が確認出来た(Vista、XPの64bitは不明)。

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2010年5月 5日 (水)

2010/5/4 砥峰高原でiAGのテスト

昨日は快晴ではあったが黄砂のためか空が白っぽく、さらに零時には月が出てくるので、遠征するかどうか迷うところではあった。しかしモバイルノートPCも購入したところなので、野外での「iAG」運用テストを兼ねて砥峰高原に行くことにした(メンバーは私とりんしゃんさんのみ)。

201005041 月の出が早いので、薄明終了前に現地に着いた。空はほぼ快晴だが、やはり白っぽくかすんでいて良い状態ではなかった。とりあえず機材を組んでいくうちに薄明も終わり、ガイドのテストに取りかかった。

機材は下記の通り。

赤道儀:ケンコースカイエクスプローラー2
撮影鏡:ウィリアムオプティクス FLT98CF(D=98mm, f=618mm)
カメラ:EOS Kiss X2
ガイド鏡:ミニボーグ60ED + 1.5倍バローレンズ + Qcam S7500
オートガイドシステム:iAG 0.6.0RC2, USB-IOリレーBOX, EC1400-41R
電源:SG-3000DX

ガイドカメラはS7500よりNexImageの方が低ノイズで良いのだが、今回はiAGのβ版機能の「ダークフレーム減算」を試すため、あえてノイズが多いS7500の方を使用した。

20100504iag ガイドの結果は良好で、自宅でのテスト同様に問題なく使えることが分かった。野外で使ってみて便利だと思ったのは「音声ガイド」で、機材から離れて観望や立ち話をしていても、キャリブレーション終了や撮影の残り枚数、ガイド星ロストなどの状況を知ることが出来る。


また今回、ノートPCをiAG以外にEOSのリモートライブビューおよび撮影済み画像確認にも使用した。これによって、天頂付近の撮影対象でも、カメラの背面液晶を頑張ってのぞき込む必要が無くなり、作業が格段に楽になった。PCの電源は内蔵バッテリーのみで運用したが、約4時間でフル充電から30%まで容量が減少した。新月の日など5時間以上使用する場合は外部電源を繋げる必要がありそうだ。

それにしても、やはり空の状態は悪くカブリがある上に、気温が高くてノイズもかなりひどく、画像処理でも補正しきれない。コンポジット枚数をもっと増やす必要がありそうだ。下のM63は、月の出によって8分4枚しか撮影出来なかったので、かなり汚い。

20100504_m63b640 M63
光害レベル SQM-L測定値 約21.2
ISO800, 480sec x4 コンポジット
2x2 ソフトビニング、トリミング


なお、今回のSQM-Lによる光害測定だが、天頂測定値で、21時頃は21.0程度、23時で21.2程度であった。からす座やかみのけ座がやっと分かる程度の空なのに、測定値はそれほど悪くないのはいつも通りである。

月の出によって、0時過ぎに片付け開始、1時前には撤収した。

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2010年5月 2日 (日)

モバイルノートPC(Gateway EC1400-41R)

これまで遠征でのオートガイドにはPC無しで済む「LVIスマートガイダー」を用いていた。しかし、オートガイド以外にも、リモートライブビューでのピント合わせや撮影画像の確認などのために、やはりPCが有った方が良いと思うようになってきた。バリアングル液晶でないデジタルカメラと屈折望遠鏡の組み合わせでは、撮影対象の高度が高くなってくると、カメラ本体での画像確認や操作がかなり苦しくなってくる。
それに「iAG」によるオートガイドは自宅だけでなく遠征時にもやってみたい。

20100502_ec1400 しかし、現在自宅にあるノートPC(DELL XPS M1330)は、外に持ち出すにはサイズが大きすぎるし重い。そこで、遠征用として軽量なモバイルノートPCを購入した。機種については、当初AcerのAS1410かAO752あたりを考えていたが、先日近所のジョーシンに行ったところ、EC1400-41Rが在庫処分で出ていたので、それを購入した。これはAS1410とほぼ同じ物のようで、Celeron SU2300搭載の、いわゆる「CULVノート」である。


問題は、OSがWindows7(Home premium)の64bit版であること。あまり一般的でない天文関係のソフト各種が動くのだろうか。しかし、最近はノートPCも64bitのWindows搭載機が増えているし、各ソフトも今後64bit対応は避けて通れないはず、ということで動作検証を兼ねて使っていくことにした。

まず、主目的の「iAG」によるオートガイドをベランダで検証してみた。
iAG公式ページにあるVer.0.5.2で試してみたのだが、これが起動段階で不正終了してしまう。出端を挫かれたが、開発者に連絡して対応をお願いした。

その結果、どうやらガイド用カメラに使っているNexImageのドライバが問題だったらしい。実はNexImageのWin7用64bitドライバは存在せず、PhilipsのSPC900NC/00のドライバを流用している。その段階で動作保証はないのだが、一応セレストロンの公式サイトで紹介されている方法なので、何とかなると思っていた。

20100502iag また、今のところiAGは64bitOS上でも32bitで動作させる必要があるらしく、そのあたりの変更とNexImageドライバの問題回避の対応を行ったβ版を作ってもらい、それを用いたところ起動が成功した。その後、ガイド機能や露出制御機能には問題なく、正常動作することが確認出来た。ガイドについてはUSB-IOのリレーボックスを用いた方法、およびASCOM(EQMOD ASCOM Driver)による方法の両方ともOK。EOS Utilityとの併用も問題ない。ガイドカメラをQcam S7500に変えてみたが、こちらも正常に動作した(NexImageに比べ、S7500はノイズが多い)。


20100502phd ついでに「PHD Guiding(v1.11)」の動作確認も行った。これはカメラがQcam S7500の場合しか検証していないが、結果はOKだった(パラメータを追い込んでないので精度が悪いが、動作は問題なし)。

#5/3追記】NexImage(SPC900NC/00ドライバ)とPHD Guidingの組み合わせもOKだった。

EC1400-41Rの使用感だが、液晶が光沢なので写り込みが気になり見にくい。これは反射防止フィルムを貼ることにして、今のところ他に気になる所は無い。バッテリーはフル充電から1時間30分程度ガイドテストをして70%程度まで減った。4~5時間程度は持つのではないだろうか。

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