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2018年10月27日 (土)

Stellarmateによるオートガイドの試行

最近、天文趣味の分野でもraspberry piが使われるようになってきているようだ。
望遠鏡やカメラの制御などができるようだが、私としては最近自動導入もオートガイドもやめて、ポタ赤お手軽路線に戻ろうとしているので、関わり合いにならずスルーするか、と思っていたが・・・。

Fig1

なぜか余ったraspberry pi3がある。
しかもハイレゾDACボードと専用ケース付き。

実はオーディオ趣味方面で一時raspberry pi によるネットワークプレーヤーをいろいろ試していたことがあり、そのため2台ほど購入していた。しかし普段は複数のプレーヤーを使うことはないので、試行が落ち着いた後は余った分が戸棚の片隅で眠っていた。

ハードウェアが余っているとなると、あとはOSと制御ソフトを入れるだけなので試してみる気になってくる。なかなか良い音を出していたraspberry pi プレーヤーだったが、DACを外して標準ケースに戻した。

OSとソフトだが、一から環境構築をするのはさすがに面倒なので、「Stellarmate OS」を購入することにした。Paypal支払いで5700円ほどしたが、SDカードに入れるだけですぐ使えるので、「高めの飲み会一回分」でしばらく遊べると思って購入した。

導入はWEBサイトの解説に従ってmicro SDに書き込むだけである。この辺りはVolumioなどのオーディオプレーヤーOSと同じで簡単。

まずはオートガイドを試行してみた。
撮影まで行うのは手間なので、これまで使っていたガイド鏡の笠井ガイドファインダー60(60mm, F4)をケンコーSE2赤道儀に直接取り付けた。

Fig2

オートガイダーはStarlight Xpress社の「Lodestar Autoguider」。一昔前に流行したもので、いまだに私はこれをずっと使っているが、最近使っている人はあまりいないかも。ガイド鏡も今となってはかなり大きめ。

raspberry piはとりあえず無造作に床に置いた。自宅ベランダなので電源はACからとっているが、野外だとモバイルバッテリーと一緒にまとめることになるのだろう。

Fig3

設定などはスマホの専用アプリ(Stellarmate App)で行えるが、細かな操作は横のノートPCからリモートデスクトップで行う必要がある。ノートPCを持ってきているならノートPCでガイドも制御も行えば良いように思うが、それはあまり考えないことにする(ノートPCを常時赤道儀の横に置いて起動させておく必要はなくなるし、車の中から遠隔で確認できる)。

なお、リモートデスクトップは「VNC Viewer」というソフトで行ったが、これもiosやandroid版があるので、スマホやタブレットでも動作する。ただ、Stellarmateのデスクトップ画面や各アプリの操作を小さなスマホ画面で行うのはかなり厳しい。マウスも使いたいところなので、慣れないうちや設定を詰める段階ではPCのほうが効率良さそうだ(下の画像はリモートデスクトップの画面)。

Fig3_5

raspberry piにUSB接続した各デバイスは、StellarMate WEB ManegerでINDYに登録しておくと、KStarsという星図(プラネタリウム)ソフトからEkosという制御システムでまとめて制御できるようだが、それは本格的過ぎて取っ掛かりとしては複雑そう。デスクトップにおなじみ「PHD」があったので、まずそれを単独で使うことにした。
(とは言え、私はオートガイドにはずっと「iAG」を」使っていたので、PHDの使い方はほとんどわからない。)

まずオートガイドカメラの認識だが、PHDのConnect Equipment 設定画面で、INDY配下のカメラ(INDY camera)として選択する必要があった。そのため、結局INDYにオートガイダーを登録した。

Fig4

StellarMate WEB Manegerで、Driversに「SX CCD」を追加(ついでに所有しているデジカメも追加)。
左下のSTARTを押して、INDYドライバ(サーバー?)をスタートする必要がある。右側のserver statusがonlineになれば良いようだ。

(INDYは望遠鏡周りのデバイスを登録して一括して制御できるIoTシステム(?)のようなので、今後はこれを通して制御するのがスマートなようだ。Ekosは登録したINDY配下のデバイスを様々に制御するシステムで、デジカメの露出制御もその一つのようだが、機能が豊富な分設定項目が多く、かなり複雑。)

さて、サーバースタート後、PHDを起動し、USBのアイコンを押して出るConnect Equipment画面で、cameraに「INDY camera(SX CCD Lodestar)」を選択してconnectする(この時なぜかconnectに失敗することがあり、その時はStellarMate WEB ManegerでINDYサーバーのSTOP-STARTを行いINDYサーバーの再起動をすればconnectできた)。Mountは「On-camera」で良いようだ(オートガイダーから赤道儀のオートガイド端子に接続している)。

fFig5

DARK画像を未取得の場合はその旨メッセージが出るので、それに従い鏡筒にフタをしてDARKを取得する(右下のDARK文字が緑色になる)。
あとは適当に星を選択してガイド開始のアイコンを押すと、しばらくキャリブレーションしてガイド開始してくれる。

Fig6

パラメータ関係は全く触っていないのでガイドの精度は不明だが、一応ちゃんと動作しているようだ。
ベランダの床が弱いため、赤道儀の横で身動きするとグラフが大きく振れてしまう。やはりベランダでの長焦点距離撮影は無理そうだ。

Fig7

PHDは数年前に数度試行しただけでそれから全く使っていなかったが、かなり自動化が進み、簡単になった印象。これなら、ある程度の設定をしておけばスマホからでも使えるかも。

リモートデスクトップ接続なので、このままPCを閉じても、そのままガイドを継続してくれる。

なお、ついでにINDYに登録したデジカメ(EOS)のシャッター制御もKStars(Ekos)から行ってみたが、これは結構面倒くさい。慣れてくれば複数条件の露出の組み合わせなど便利なところもあるが、今のところはリモートタイマー制御で良さそうに思う。

自分としては、なぜかEOSで「RAW+Jpeg」の保存が出来ないところが不満。撮って出しのJpegは何かと使い道があって便利なのだが、RAWかJpegのどちらか一方しか保存できない。それから、所有しているPentax KPが使えなかった。Pentax純正の制御ソフトが有料の上に高価で、EOS Utilityのように多機能でもなさそうなのでこれに期待していたがダメなようだ。これは「Libgphoto2」というライブラリを使っているようだが、それにKPが含まれていないようで、残念。

全体的印象としては、昨日は多いがその分設定が多く複雑なので、じっくり取り組む必要がありそう(なので、色々試して遊ぶ分には良いが、実運用するかと言われると、今のところと難しそう)。

またリモートデスクトップでの操作はやりにくいので、Raspberry piはIoTハブとしての役目に徹し、KStarsやEkosは別PCまたはタブレットで立ち上げてリモート制御する方が正解かもしれない。

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