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2011年6月19日 (日)

Lightroom3のノイズ低減機能

先日購入した「Photoshop Lightroom 3(LR3)」のノイズ低減機能を検証してみた。

元画像は昨年9月始め頃に撮影したM20(三裂星雲)のピクセル等倍画像。撮影時は残暑が厳しく、高原でも20℃は超えていたと思う。

M20x2nr こちらは、カメラのJPEG出力(高感度NR-ON、長時間NR-OFF)。
撮影の設定はISO800で5分だが、輝度ノイズ、カラーノイズ共にかなり目立つ。

この画像のRAWファイル(CR2)を、キヤノン純正のRAW現像ソフトDPPとLR3で、それぞれノイズ低減のレベルを変えながらRAW現像した。ダーク減算等の事前処理はしていない(今の私の環境では、ダーク減算後のRAW書き戻しは出来ない)。

M20dpplr 結果はこちら。
DPPとLightroomで色を合わせきれなかった点はご容赦頂きたい。

左列がDPPで右列がLR3である。
上段から、「NR無し」、「NR中ぐらい」、「NR強め」の3段階となっている。この「中くらい」と「強め」は私が感覚的に勝手に決めたもので、同じ段のDPPとLR3が何らかの根拠を持って対応しているわけではない。

それに「強め」といっても、それぞれのソフトのノイズ低減設定の最強というわけではない。特に輝度ノイズ低減については、最強にしてしまうと両ソフトとも星像がぼやけてしまうので、(私が)許容できる範囲での「強め」にしている。色ノイズ低減については、DPPの「20」は最強設定だが、LR3は100が最強なので、まだ上がある。

なお、LR3のノイズ低減設定には他に「ディテール」があるが、これは初期値の「50」のままだ。

前置きが長くなったが、結果としてはLR3の方が良好だ。

まず、ノイズ低減無しの設定でも、DPPよりノイズが目立たない。カメラ出力のJPEG(高感度NR有り)に近い感じだ。

「強め」でも輝度ノイズはやや残るが、色ノイズはきれいに消えている。それでも小さめの星の色もちゃんと残っている。これで「ディテール」の数値を調整して詰めていくと、かなり良い結果が得られるのでないかと思う。

さて次は、同じLR3によるノイズ低減でも、RAW現像時に実施する場合と、現像後に一旦TIFFに書き出してから再度読み込んで実施する場合を比較してみた。また参考として、DPPでノイズ低減せずに現像してTIFFに書き込み、LR3でノイズ低減した場合、またステライメージ6(SI6)で同様にした場合も合わせて比較した。

M20lrdppsi 結果はこちら。4つともノイズ低減のパラメータは同じ。

LR3によるノイズ低減は、RAW現像と同時でも、TIFFに一旦書き出し・再読込後でも同じになった(念のため、SI6で読んでファイル名を変えてTIFF保存したものからも試したが、結果は同じだった)。ということは、RAWレベルでノイズ低減している訳ではない、ということだろうか?

(2011/6/22追記、RAW現像時にノイズ低減した方が良いようです。詳細は別記事でまた改めて紹介します)。

DPP(ノイズ低減無し)のTIFF出力をLR3でノイズ低減した場合は、輝度ノイズがかなり残ってしまった。星の色もちょっと薄め。この輝度のノイズは、輝度ノイズ低減レベルを最強の100まで上げても残ってしまうこと確認した。

SI6からの画像は、星の色がかなり薄くなってしまった。ただし、SI6のRAW現像画像を他の画像と同程度の明るさになるようにレベル調整すると、どうしても星が膨らんでしまう。SI6の場合は先にデジタル現像かトーンカーブで調整した方が良かったかもしれない。
SI6のRAW現像は、そういうところがちょっと扱いにくい。

というわけで、LR3のノイズ低減はかなり効果が大きいということがわかった。
ある程度の画像補正も出来るし、価格が安くなっている今、AdobeのRAW現像部分を中心に使う目的なら、PSよりこちらの方がお得かもしれない。

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コメント

はじめまして香川県小豆島にて星を見ているのんかと申します。いつも参考にさせてもらっています。機材等も結構真似しています。ED80sf+SEⅡ+iAG+Neximageという構成です。(しかもメインはベランダです)
ところで私もステライメージとフォトショップCS5を持っていますが処理の方法で悩んでいます。RAP2は持っていませんが [RAP2]でダーク減算→DNG書き戻し→[フォトショップ]で現像→[ステライメージ]でコンポジット→[フォトショップ]で画像処理 というパターンが良いのか、 [ステライメージ]でダーク減算→tiffで保存→[フォトショップ]で現像→[ステライメージ]でコンポジット→[フォトショップ]で画像処理 どれが良いかわかりません。やはりフォトショップの現像ははずせません。A's Balconyの今後のレポート参考にさせていただきます。楽しみにしています。

投稿: のんか | 2011年6月20日 (月) 19時22分

のんか さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

私としては、「RAP2でダーク・フラット」-「Adobeで現像」-「ステライメージでコンポジット」の流れが一番良いのではと思います。これまで多くの方が試行錯誤された結果、ほぼ定番になっているようです。
コンポジットの後は、自分なりに試してみるのも楽しみの一つなのでしょうね。
(そういうわけで、結局RAP2も購入しました。)

今後ともよろしくお願い申し上げます。

投稿: A(1) | 2011年6月20日 (月) 20時36分

やはりRAP2は必要でしょうか 私も購入を検討しています。ただ最近ガイドカメラ(Neximage)の感度不足を感じておりそちらも欲しい所なのでA(1) さんの画像処理の様子を見ながら考えてみます。

投稿: | 2011年6月20日 (月) 21時20分

ガイドカメラの感度不足は私も感じています。
しかし、高感度のカメラで国内販売されているものは見当たらないようです。
やはり海外から買うしかないでしょうか。
(RAP2は今試しているところです)。

投稿: A(1) | 2011年6月20日 (月) 21時51分

おはようごいます。(o^-^o)
私の現在の検討は
1.SSAG等を海外から 2.webカメラの長時間露出改造 3.オークションでのDSI PRO Ⅱの落札
などですが今、WATEC 902Hがオークションに出ているのでこれをデジ造PCA-DAV2でUSBに変換しての
ガイドというのも検討しています。シャッター速度1/60までしか下げれませんがかなりの感度との
噂を聞きました。(iAGの動作実績の中にPCA-DAV2 + WATEC WAT-120N+となっていますので大丈夫かと
思いますが・・・人柱覚悟が必要です) 2.が一番安上がりですが技術がありません(;д;)

投稿: のんか | 2011年6月21日 (火) 06時28分

のんか さん
語学力のない私としては、海外通販はちょっとハードルが高いですね。
以前、協栄でDSIを安売りしていたときに買っておけば良かったです。

投稿: A(1) | 2011年6月21日 (火) 20時53分

のんかさん、はじめまして。

コメントの中でちょっと気になる部分がありましたのでこちらにも。

処理の手順で、ステラでダーク減算後TIFF保存してフォトショップで現像とありますが、これは出来ません。

元々RAWファイルというのは現像後の無劣化TIFF画像の1ピクセルに当たる部分をR×1、G×2、B×1の4素子で構成しており、それぞれの素子が輝度情報を持っているだけでその時点では色というものは発生しません。

このRGB4素子の輝度情報を掛け合わせて一つの色を作り出すことがRAW現像であり、ステライメージではRAW画像を開いた時点ですでに復元出来ない情報操作が行われており、そのためにRAWファイルに書き戻せないわけですね。

これをTIFFでもJPEGでも変換して保存した瞬間からそのファイルは1ピクセルごとの色情報や輝度情報を持ったデータになり、1ピクセルの中にRGB4つの輝度情報だけを持っていたRAWファイルと違ってその後の操作は限定されてしまいます。

確かにTIFFでもCameraRawで開けますが、これはもうRAW現像ではなく、普通の画像処理と同じ自由度しかない画像操作しかできません。

たとえていえば一度色味を決めて現像したファイルで後から色味を変えようとすると他の様々な部分まで引きずられて変化してしまうので変えられる幅は限定されるといったことです。

現状ではRAW画像を現像せずにまたRAWファイルに書き戻せるソフトはRAPしかなく、だからこそみんなRAPを買うわけですね。

現像にもソフトによって個性があり、ステライメージは色あっさり目で繊細なトーン表現は得意だが輝星が肥大し、それに対してCameraRawは色こってりで星の処理が繊細といった感じで、この色味の表現の豊かさと輝星が肥大しないことが特にフォトコン常連さん中心に好まれる理由と思います。

そして最近話題のCameraRaw6現像時のノイズリダクション機能の優秀さも、TIFFファイルをCameraRaw6で開いて同じようにノイズリダクションかけるのに比べればより繊細なディエールが残りやすいと感じます。

私もステライメージ現像からCameraRAW現像に移行して驚くほど豊かな色味を手にすることが出来ました。

やはり先人達が選ぶものにはそれなりの理由があると十二分に納得出来ました。

もしRAPを買えるなら、今までの写真をもう一度それで処理し直してみるとまったく違う結果が得られて驚くと思いますので、是非お使いになることを勧めます(^^ゞ

なお、ガイドカメラですが、確かに感度は高いに超したことはありませんが、画像素子は劣化するものであり、オークションで使い込まれた古いカメラを落札するのは結構賭だと思います。

私は以前三ツ星で扱っていたときにSSAGを手に入れて重宝してますが、最近は扱わなくなったようで、確かに言葉が出来ないと海外からというのは敷居が高いですね(^_^;)

投稿: Takuro | 2011年6月22日 (水) 04時51分

Takuroさん はじめまして アドバイスありがとうございます。お名前はよくmixiで拝見しています。
TIFFの仕組みよくわかりました。A(1) さんのレビュー等も参考になります。RAP2必需品のようですね
天体写真を撮り始めてまだ日が浅くライブラリも貯まっていませんのであまり練習はできませんが近いうちに
RAP2購入してみます。ガイドカメラの画像素子の件もおっしゃる通りかと思います。中古のリスクよりも
余裕ができた時に新品の購入を検討いたします。海外からの購入は私も英語が不住しておりますが、所属の
岡山アストロクラブに海外からの購入のスペシャリストがおりますのでアドバイスをいただけるのがラッキー
です。
私の住む小豆島は少し山に走ればよい撮影場所があるのですが地元で同じ趣味の方がいませんのでなかなか
遠征ができません。(私が人一倍怖がりなもんで・・・)
A(1) さん takuroさん小豆島、神戸間のフェリーが7/6より就航いたします。お時間がございましたら是非
一度観光を兼ねて小豆島に撮影等お越しください。ご案内いたします。今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: のんか | 2011年6月22日 (水) 06時35分

Takuroさん、のんかさん、こんばんは。

やはりRAWの状態で現像前にやれることをやっておく方が良いようですね。
この元記事で、私が

>LR3によるノイズ低減は、RAW現像と同時でも、TIFFに一旦書き出し・再読込後でも同じになった

と書いたのですが、暗部のレベルを大きく上げると違いが出てきました(それに、両者で差の絶対値をとると、明らかに違うのが分かりました)。
やはりRAW現像時のノイズ低減の方が良い感じです。DPPやSI6に比べて、この両者はノイズがかなり少なく、差が分かりにくかったようです。また後で訂正しておきます。

小豆島は行ったことがないのですが、良いところなのでしょうね。また機会があれば行ってみたいです。
(怖がりの気持ちは分かります。私も一人きりでは、砥峰のような開けたところでも無理です・・・)。

投稿: A(1) | 2011年6月22日 (水) 21時53分

のんかさん、A(1)さん

RAW現像に関しては私も詳しい仕組みが分かってるわけではありませんし、A(1)さんのように検証を重ねたわけでもなく、あくまで耳学問と経験論ということです。

ただ、現像前のファイルが持っているRGGB、ようするにベイヤー配列と呼ばれる段階でのディティエールは、現像後の1ピクセルごとの輝度情報量に比べて極論すれば4倍細かいわけで、それがいろんな作業に影響するのは必然と思えます。

その代表が今回の場合ノイズリダクションなわけですが、ダーク減算でないソフト的ノイズリダクションはディティエールではないところの色味を抜いたりぼかしたりという作業に他ならず、特にこのぼかす作業でどれだけディティエールとノイズを判別して細かいディティエールを残せるかがソフトの善し悪しと言ってよく、CameraRaw6はそこが優れているということですね。

そしてそのディティエールの判別は、上に書いたように4倍ものデータ量から解析する方が当然優れているでしょうから、現像後のTIFFでの情報量でノイズリダクションするよりも現像前のベイヤー配列での情報量で判断する方が良いであろうことは想像に難くありません。

また、ダーク減算やフラット補正に限らず、ホットスポットやクールピクセル除去も現像前のベイヤー配列段階でやった方が厳密に効果高く出来るといわれているのもこうして考えると当然のことと納得出来ます。

私は強調処理が進んでこれは元がまずいなと感じたら躊躇無く現像まで戻ります。

そのくらい現像時の諸機能のパラメータは細かく調整が必要と思ってます。

それにしてもmixiで名前を覚えてもらってるとは思いもしませんでした(^◇^;)

実は東北大震災後いろいろショックを受けてしまってそれ以来mixiはお休みしてます(^_^;)

その代わりといってはなんですが、その後もある程度以上納得のいった写真だけは画像投稿サイトであるPhotoHitoというところに上げてますので、URLのところにアドレス貼っておきます(^_^;)

この中で天体写真を時系列で見てもらうと、どこからステライメージ現像からCameraRAW現像に移行したか、はっきり分かると思います(^^ゞ

小豆島、地図サイトで見てみると結構大きい島ですね。

光害測定ソフトで調べても一部の方角以外相当暗く、天体写真趣味にも向いたところと感じました。

観光兼ねて泊まりでとなるとなかなか時間もままなりませんが、地元の方が案内してくれるというのは恵まれたことで、私も機会があればと思います(^^ゞ

恐がりに関しては条件がないでしょうか。

私はウィークデイでも撮りに出かけますので、どちらかというと一人の場合の方が多いですが、晴れていて満天の星だったりすると怖さはほとんど感じず、逆に曇り、ドン曇だったりすると怖くていたたまれずに速攻で逃げ帰ります(^◇^;)

人と一緒で話しながらというのも楽しいもんですが、星空を独り占めしている感覚も捨てがたく、時によって自分が宇宙の中にいると感動を覚えることすらあります。

周りでガサガサ音がしたり急に鳴き声がしたり、そちらを見ると目が光ってたりなどというのは茶飯事ですが、まあ熊がいなければいいかと思ってます(^_^;)

一度京都北部に撮影地開拓に行った折、候補地として考えていたキャンプ場近くに熊注意の看板を見て即時却下しました(^_^;)

投稿: Takuro | 2011年6月23日 (木) 00時51分

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