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2010年12月18日 (土)

New KDS 63-540鏡筒の試写と眼視

先日購入した「New KDS 63-540」の鏡筒で、試写と眼視観測をしてみた(月齢は12.7)。

まず、撮影と眼視共通で言えることだが、ピント合わせがヘリコイドなので調整範囲が狭く、接続する機材を変えるたび、ピントが合うように延長筒などの組み合わせを変えて調整しなければならない。一度組み合わせが分かってしまえば問題ないが、最初はかなり煩わしい。
ただし、ヘリコイドは固さも丁度良く、ピント合わせ自体は行いやすい。

鏡筒は付属の経緯台ではなくSE2赤道儀に載せ、カメラはEOS Kiss X2を用いた。

20101218moon1 f=540mmの直焦点・トリミング無しで月がこの程度の大きさになる。
ISO400, 1/350sec
photoshop elements8でRAW現像,画質調整
800x533に縮小


20101218moon2 上の元画像から月面付近のみトリミングした画像。
ピクセル等倍では大きすぎるので、50パーセントに縮小した。


カメラのライブビューでは月の縁の色収差がかなり目立っていたが、撮影された画像ではそれほどひどくはない。画像処理を丁寧にすると、ほとんど目立たなくなる。
シャープさはさすがにminiBORG60EDには負けるが、そこそこの写りをしていると思う。

次は眼視である。

フリップミラーとPL20mmでの月面は、縁やクレーターに色収差があるのが分かる。これが気になるかどうかは人によると思うが、私はこの程度ならOKだと思う。またナグラーズーム3mm(180倍)の過剰倍率では、色収差が目立つが像はそれほどぼやけず、細かなクレーターの詳細がよく分かる。

重星では、ナグラーズーム3mm(180倍)でM42中心部を見ると、トラペジウムの星が4つ、きちんと見える(さすがにE星は見えない)。また、同じくナグラーズーム3mm(180倍)~6mm(90倍)の全領域でカストルが楽に分離出来た。ただし星の周りに色収差がまとわりつく。リゲルは分離出来なかった。

このように、眼視ではやはり色収差がどうしても出てしまうが、像はシャープであり、アクロマートだと割り切って使う分には十分だと思う。

【2010/12/19 追記】

ナグラーズームで土星と金星を見てみた。

土星は適度に暗いためか、色収差があまり気にならない。4mm(135倍)でも問題なく見える。3mm(180倍)では像が暗くなるが、あまりぼやけず、本体にかかる輪と本体がちゃんと区別出来る。カッシーニの隙間や本体の縞は分からなかったが、これは私が土星を見慣れていないせいかもしれない。くっきり見るには4mm(135倍)が上限という印象。

金星は非常に明るいため、、6mm(90倍)~ 3mm(180倍)の全域で青紫の色収差がとても目立って見えた。しかし、半月状に欠けた様子ははっきりと分かった。

次にPL25mm(22倍)で球状星団M3.M5,M53を見てみたが、存在が分かる程度。もちろん恒星とは違ってボヤッとした広がりは分かるが、粒々感は無い。なにより背景の光害に埋もれて暗い。系外銀河M104は存在自体が分からなかった。これは光害地における6cmなりの見え方であって、レンズの性能というよりは、口径と環境の問題だろう。

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